おんにっき おきがるversion

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11月28日 水曜日

師匠の、誕生日である。

 

肝心の師匠は、

今日か明日あたり、日本に戻って(・・・)くる(・・)、と云って大陸に飛んでいったままだ。

そして明日、ついに、師匠の新しい本が発売される。

わたしは、それを買いに走る。


師匠がわたしに、無理に笑うのは寄せ、と言い放ったのは、数年前の11月末。
目眩がした。

 

わたしは、まだ日本にいる。

わたしは、日本に住んでいる。
日本に住んでいる。
明日、東京入国管理局に行く。

日本に、これからも住み続けることができるよう、しておかなくてはならないことがある。

それから、だ。

 

 

11月26日 月曜日

邪な風を追っ払いきったか自信のないまま、新しい週は始まったので、腫れぼったい目をまんまるく見開いて、あかるい気持ちを誘い込むのに努めた。
芳しくない調子は、こういうふうにして整えるのが一番だから、快い気配がそこらじゅうに漂うところに住むのはとてもよいことなのだろう。

“自分の感情を押し殺すためでないかぎりは、おおいに笑うのは良いことです。”

と、いう、スーザン・ソンタグのことば。文字のうえを、黄色の蛍光ペンでラインが引いてある。

 

前にも、こんな心境だった。しょっちゅう、こんな心境だった。

今も、もしかして。


あかるい気持ちは、そこらじゅうに待機している。呼び込めるかどうかは、自分次第。
だから。

 

 

11月22日 木曜日

おさむうござる。

へっくしょん、へっくしょんと風邪をひいてしまった。風邪って、どうして、風に邪、と書くのかなあ。
わたしのなかに侵入してきたよからぬものと、わたしの身体がいま、懸命に闘っている。

熱の頭を横たえていると。力の入らぬ身体を伏していると。

身体がんばれ、って他人事のように思う頭は、ここぞとばかりに好きな夢をずるずる見ている。

喉が、いがらっぽくなったのは、ムツカシイことばっか話していたせいだ。

“理屈はもうやめよう。

こんなこと大した問題じゃない。

要は私自身の生き方なのです。“

喉が。喉が。喉が痛いよう。
賢い振りをしていた罰だ。だってねえ、岡崎京子も描いてるとおり。


“あなたが何かを羨望するとき あなたはその何かを持っていない”

あしたはお休み。よく休み。

 

 

11月13日 火曜日

土曜日。

自分へのご褒美に、ずっとずっと欲しかった
Harry Hosono / CROWN YEARS 1974-1977

を、購入。

土曜日からずっと、日月火、四日間も至福的音楽生活。

 

実を言うと、わたしへの激励にと、その前の土曜日に恋人から貰った「Harry Hosono&The WORLD SHYNESS」もあるので、ホント言うともう一週間ずっと幸福的音楽生活。

 

昨夜は、「Harry Hosono & Tin Pan Alley in Chinatown」の「Bolero」を聴きながら、いつのまにか涙を流していた。
かっこいい、かっこいい、かっこいい、と思っていたら、なんか泣けてきて、もう!!

涙もろいったら、ありゃしない。

と、いうよりも。
わたしはつくづく喜怒哀楽を表に出しすぎる(独りきりのときも)。
秘すれば花、という精神の欠落だ。

せっかく日本育ちのガイジンだというのに。

鼻息が荒いったらない。

兎角、興奮しやすい。

ところで、武田泰淳の「森と湖のまつり」を、初めて(照)読んでいる。

昨夜も、細野さんを聴きながら寝転んで、「森と湖のまつり」。

すごい、すごい、と思っていたらなんだか泣けてきて、もう!!(以下省略)

誰かをとっ捕まえて、「森と湖のまつり」について熱く語らいたいと切に思う。

……ホントにもう、鶴子という名の、アイヌの別嬪さんの叫びがいちいち突き刺さる。

つる子、つる子。
こんな、自分勝手で獰猛な感情移入の仕方は、「紀伊物語」の道子に対して以来だ。昂ぶる。


素敵なものが欲しかった。

あんまり売ってないような気がしてたけど、自分の歌をうたわなきゃって思ってたけど、素敵なものを知れば知るほど、自分で歌わなくってもいいかなあ、と思うようになる。というよりも、きっとわたしなんかが何を歌ったって、到底、敵わないんだろうなあ、とあかるく思うようになる。
でもやっぱその上で、歌いたいんだって思う気持ちが抑えきれなくなったら、きっと歌っちゃうんだろうな。今はまだ。まだだ。

 

 

11月3日 土曜日

ふとんを、厚めの、冬用のにした。ふかふかのふとんに包まりながらうつらうつらとすることの幸せときたら……!

そんなこんなで、チョットだけ忙しい日々が続く。

アノ子もこの子も、みんなみんな、元気かなぁ。
おいしく、たのしく、してるかなぁ。してるといいなぁ。

どうぞ、お身体に気をつけて。

会ったらぱっと咲かせよう、お喋りの花をね。